妹の恋人[完]
「カナコ、風呂は?」

「あ、うん、入るけど・・・」

なかなかパソコンの前から立ち上がれないようで。

「一日1時間だけな」

毎日この調子ではたまらないと思い、パソコンを使う時間を制限することにした。

「はーい」

素直に返事をしてお風呂へ向って。

俺よりも長い時間をかけて出てきたカナコは、お茶を飲んでから部屋へ戻ってしまった。

しばらくテレビを見ていたけど、面白い番組もなくて。

俺も明日からの新しい生活を考え、早めに寝ることにした。


朝、いつもどおり起きるとカナコの方が先に起きていて。

「あ、もう時間?一緒に行くから待って!」

朝食の準備が終わったところのようで、一緒に走ってからゆっくりと朝食を食べた。

「じゃあ、俺は行くけど、ひとりで大丈夫?」

「うん、10時にハナちゃん来るから大丈夫だよー。お昼もハナちゃんと作るんだ!」

なんだかウキウキしているカナコがかわいくて。

頭をぽんぽん、と軽く撫でてから家を出た。
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