Melty Smile~あなたなんか好きにならない~
突然のラブコールもどきに、私はあんぐりと口を開ける。
御堂さんと付き合うのは危険だからやめておけというアドバイスなら、話は分かる。だが、そこでどうして陣さんとお付き合いをすることになるのだろう。
これじゃあ単なる妥協案だ。
「まぁ、考えとけ。とりあえず、帰るだろ? 家まで送る」
私がじとっと陣さんを睨み付けていると、彼はなに食わぬ顔で立ち上がり、車のキーに指を絡ませてチャラチャラと言わせた。
「なんだよ。一応もうこんな時間だし、送ってやらないわけにはいかないだろ」
優しいんだか優しくないんだかよくわからない物言い。この人のことを信じていいのか、正直まだ掴めない。
けれど車でここまで連れて来られてしまったせいで、帰りの道のりに自信がないのも正直なところ。
せめて駅くらいまでは乗せていってもらえないと困ってしまう。
仕方なく彼を信じてみたところ、ちゃんと無事に家まで送り届けてくれた。
ついでに「これ、どうせ余りもんだから」そう言って差し出されたケーキは、とても可愛らしく繊細な造形で、荒っぽい彼が作ったとは思えない一級品。
味のほうも最高で、御堂さんがかつて言っていた『それなりに名の知れたパティシエ』という話はどうやら本当だったらしい。
強引で口が悪いけれど、ちょっと優しいところもある、一流パティシエ。顔だって格好いい。女の子がキャーキャーいってる姿が想像できるくらいに。だけど――
だからってお付き合いしようなんて思えないよね……
考えろと言われたけれど、考えるまでもなく答えは決まっている。
なにより、御堂さんへの想いはそう簡単に割り切れるものではない――悔しいけれど、救いようのないくらい、彼に惹かれてしまっているんだ。
御堂さんと付き合うのは危険だからやめておけというアドバイスなら、話は分かる。だが、そこでどうして陣さんとお付き合いをすることになるのだろう。
これじゃあ単なる妥協案だ。
「まぁ、考えとけ。とりあえず、帰るだろ? 家まで送る」
私がじとっと陣さんを睨み付けていると、彼はなに食わぬ顔で立ち上がり、車のキーに指を絡ませてチャラチャラと言わせた。
「なんだよ。一応もうこんな時間だし、送ってやらないわけにはいかないだろ」
優しいんだか優しくないんだかよくわからない物言い。この人のことを信じていいのか、正直まだ掴めない。
けれど車でここまで連れて来られてしまったせいで、帰りの道のりに自信がないのも正直なところ。
せめて駅くらいまでは乗せていってもらえないと困ってしまう。
仕方なく彼を信じてみたところ、ちゃんと無事に家まで送り届けてくれた。
ついでに「これ、どうせ余りもんだから」そう言って差し出されたケーキは、とても可愛らしく繊細な造形で、荒っぽい彼が作ったとは思えない一級品。
味のほうも最高で、御堂さんがかつて言っていた『それなりに名の知れたパティシエ』という話はどうやら本当だったらしい。
強引で口が悪いけれど、ちょっと優しいところもある、一流パティシエ。顔だって格好いい。女の子がキャーキャーいってる姿が想像できるくらいに。だけど――
だからってお付き合いしようなんて思えないよね……
考えろと言われたけれど、考えるまでもなく答えは決まっている。
なにより、御堂さんへの想いはそう簡単に割り切れるものではない――悔しいけれど、救いようのないくらい、彼に惹かれてしまっているんだ。