Melty Smile~あなたなんか好きにならない~
翌朝。私たちはホテルを出て彼の事務所に向かった。
昨日から事務の仕事だけでなく少しづつデザインの仕事も手伝わせてもらっている。
もちろん内容は新人でも出来るような簡単な画像の加工とか修正程度だけれど。
それでもやりたかったことに一歩近づけたような達成感を感じていた。
「華穂さんがいてくれて、本当によかったです」
プリントしたデザイン案を嬉しそうに抱きしめながら、黒木さんが満面の笑みを浮かべる。
「時間のかかる地味な加工も率先してやってくれるし、もう大助かりです!」
パソコンチェアに座ったまま、キラキラとした瞳で見つめてくる黒木さん。
この事務所で一番下っ端だという彼は、今まで先輩のデザイナーたちにその『時間のかかる地味な加工』を押しつけられて、苦しい思いをしてきたのだろう。
「黒木くんは自分の雑務を引き受けてくれる相手が出来て嬉しいだけだろう」
横で聞いていた御堂さんが嘆息した。
「それを別にしても、華穂さんは優秀ですよ! ほぼ素人だっていうのにちょっと教えただけですぐ使いこなしてくれるし。このまま社員として雇っちゃったらどうですか!?」
「一応、彼女は主要取引先の社員であるということを忘れずに」
「……そっか、すみません」
申し訳なさそうに頬を掻く黒木さん。
そんな彼を見て御堂さんはクスリと笑い、私に向けてちょっぴり挑発的な視線を投げてきた。
「とはいえ、本人にデザイナーとして転職する意思があるのなら、喜んで歓迎するよ」
歓迎って……私をデザイナーとして雇ってくれるということ? これには私の方がびっくりしてしまった。
「ほ、本当ですか!?」
「入社試験は合格だと言っただろう?」
昨日から事務の仕事だけでなく少しづつデザインの仕事も手伝わせてもらっている。
もちろん内容は新人でも出来るような簡単な画像の加工とか修正程度だけれど。
それでもやりたかったことに一歩近づけたような達成感を感じていた。
「華穂さんがいてくれて、本当によかったです」
プリントしたデザイン案を嬉しそうに抱きしめながら、黒木さんが満面の笑みを浮かべる。
「時間のかかる地味な加工も率先してやってくれるし、もう大助かりです!」
パソコンチェアに座ったまま、キラキラとした瞳で見つめてくる黒木さん。
この事務所で一番下っ端だという彼は、今まで先輩のデザイナーたちにその『時間のかかる地味な加工』を押しつけられて、苦しい思いをしてきたのだろう。
「黒木くんは自分の雑務を引き受けてくれる相手が出来て嬉しいだけだろう」
横で聞いていた御堂さんが嘆息した。
「それを別にしても、華穂さんは優秀ですよ! ほぼ素人だっていうのにちょっと教えただけですぐ使いこなしてくれるし。このまま社員として雇っちゃったらどうですか!?」
「一応、彼女は主要取引先の社員であるということを忘れずに」
「……そっか、すみません」
申し訳なさそうに頬を掻く黒木さん。
そんな彼を見て御堂さんはクスリと笑い、私に向けてちょっぴり挑発的な視線を投げてきた。
「とはいえ、本人にデザイナーとして転職する意思があるのなら、喜んで歓迎するよ」
歓迎って……私をデザイナーとして雇ってくれるということ? これには私の方がびっくりしてしまった。
「ほ、本当ですか!?」
「入社試験は合格だと言っただろう?」