ナミダ列車









────幼少期から小学校低学年の頃の私は、自分の足で立てるように、ただ強くなりたいと思っていた。



「ユキねぇ、この前パパとママとサイパン行ったのぉ!」

「えぇ〜?サイパンってなぁに〜?」

「海外っていうやつぅ!飛行機びゅ〜んして楽しかったぁ!」

「えええ?!飛行機乗ったのぉ?!ユキちゃんすんごぉい!」



小学1年生。

夏休み明けというものは、まずだいたいが両親に何処に連れて行ってもらったのかで始まる。

始業式が終わって下校の時間になると、クラスのお友だちが集まって話しているのを私は居座るだけ居座ってただ聞いていた。




「いろはちゃんはぁ?」


────ていうか、今思うとユキちゃんは誰だったかな。

この名前だけは記憶に妙に焼き付いていたんだけれど、よく彼女は、休暇は何処かに遊びに行ったのかを私に聞いて来ることがあった。



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