副社長のイジワルな溺愛
ちゅ、と音を鳴らして、何度も何度も啄むように重ねられる唇。
やわらかくてほんのり温かい彼の唇が触れるたびに、心の奥に彼の存在が染みてくるようだ。
「……やめどきが分からないな、これは」
不意に彼の唇はそんな言葉を紡いでから、もう一度だけ重なって離れた。
「君に見つめられると、俺の心まで見られているようで恥ずかしくなる」
「副社長でも、そんなことがあるんですね」
ほんの少し弱った彼を見るのが新鮮で、私はちょっとだけ強気になる。
「……俺の心をもてあそぶとは、いい度胸だな」
「っ!?」
離れたはずの唇が再び重ねられ、空腹を満たすように食むその動きに、心地いい後悔を感じた。