副社長のイジワルな溺愛

 今週は多忙を極めているようで、副社長からは朝と夜のメールが送られてくるだけ。
 月曜にあんなことをしたおかげで、次がいつなのか楽しみにしてしまう自分が、ちょっと恥ずかしい。


「メールがもらえるだけで十分だよね。だって副社長はいつも忙しいのが当然だもん」

 帰宅して食事と寝支度を済ませ、就寝までの間でさえ彼を想ってしまう。


 同じ建物で一日の大半を過ごすのに、なかなか彼には会えない。
 私は内勤だから社内にいるけれど、副社長ともなれば外出もあるはずで……今まではよく顔を合わせていたエレベーターや、不意に顔を出しては社員をざわつかせた社食にいないかと、思い当たる場所を廻るようになってしまった。


 たった四日会えないだけで、切なくて胸が苦しい。
 メールだけでもいいと思うのに、それ以上に満たされたいと求めてしまう。


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