副社長のイジワルな溺愛
「……ちょっとって、あとどれくらい?」
「まだです」
自分から抱きついて密着してしまったことも、失敗だったと後悔する。
副社長が私の耳元で話しかけてくるから、鼓動が心臓ごと飛び出しそうだ。
ドキドキ鳴って、身体をほんの少し震わせる鼓動は彼に気付かれたかな。
早く告白の返事をしなくちゃって思うのに……どうしても恥ずかしくて言えない。
「あぁ、もう無理だわ」
「っ!?」
力づくで私から身体を離し、片腕で上体を支える彼が鋭いまなざしで見下ろしてくる。
「告白の返事、ちゃんと言葉で言ってほしかったけど……もう待てない」
今度は間違ったりしない。
彼の瞳が熱っぽく見えても、繋がれた手が熱くても。
一度唇を重ねたら、求めてしまう。
二度、三度と角度を変えて触れると、彼は私をぎゅっと抱きしめてくれた。