副社長のイジワルな溺愛
小花が咲き誇るような千輪菊の連発に圧巻されていると、慧さんがふと耳元に顔を寄せてきた。
「茉夏、好きだよ」
「っ!!」
驚きで振り向くと、彼が教えてくれた鼻先の距離に顔があって。
「今日のお前、すっごく綺麗。いつもかわいいけど、今日は特別」
後ろの人の視線なんてお構いなしに、彼はキスをしてきた。
ちゅ、と音を立てられて恥ずかしくなるけど、きっと花火の轟音で誰にも聞かれていないだろう。
「惚れ直したよ、本気で」
「もう、それ以上は……」
私が何でも話してほしいと言ったから、わざと意地悪をして正直に言ってるんだと分かるけど、やっぱり恥ずかしくてたまらない。
「茉夏が言えって言ったんだからな?」
「……言わなくていいですっ」
困り果てた私の頬を一瞥し、彼は楽しそうに夜空を見上げた。