副社長のイジワルな溺愛

「ご馳走になってすみません。とても美味しかったです」
「それはよかったな。これ、半分持って」
「かしこまりました」

 あんないいお鮨をご馳走になった後では、どんな指示でも聞いてしまうほど私は上機嫌だ。
 地元の友達に自慢しちゃおうかなぁ……。でも誰と言ったのか聞かれたら面倒だから、やっぱり黙っておこう。
 きっとこれは、昨日の一件を労ってくれているのかもしれないと、副社長の言動にようやく理解の兆しが見えてきた。


 少し歩くと、昨日見たような街並みに足を踏み入れていて、またしても私は歩幅を狭くする。
 いくら高級鮨店で食事をしようとも、庶民であることには変わりないのだから。


「早く来い」
「はい……」

 副社長に続いて入ったのは、昨日来た夜の店だ。
 

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