深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
誰もいないはずの家に
鏡越しに私の方を見てにたにたと笑う少女。
振り返れない。体が動かない。
「い……や…」
怖い怖い怖い怖い。
『キャハッ…ねえ、こっち見て』
少女は可愛らしい声で私に呼びかけた。
甲高い声。
聞き覚えのある声だ。
「あ、あんたまさか…ひ、媛乃……?」
思うように口が動かないなら
振り向かずに尋ねた私に
『あーたーりぃ……キャハハッ』
おぞましい狂笑を浮かべて
少女……媛乃が答えた。
何故媛乃が私の前に現れるの?
「な、なにしに来たのよ…」
『キャハハハハハ!!あのねぇ…
神崎澪夜。あんたにプレゼントだよぉ…?』
プレ、ゼント?
媛乃はあどけない声で続きを話す。
『魔莉乃の記憶、魔莉乃の罪を
見せに来てあげたの。…魔莉乃の頼みでね。
感謝してねぇ…?これでもっと絶望して!
キャハハハハハハハ!!!』