深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
覚悟を決めて入った教室の中は
血の海だった。
「…やぁああああっ!?」
目にした惨劇に大声をあげる。
媛乃に寄ってたかっていた女子達は
皆ばらばらになって無残に転がっている。
教室の真ん中で媛乃は
無表情で立ち竦んでいた。
「うっ……媛乃、どうしちゃった、の?」
むせかえるような濃い血の匂いに
顔を歪に歪ませながら私は媛乃に
そう聞いたけれど
媛乃は目を見開いたまま
ぴくりとも動かない。
「ねえ、媛乃ぉっ……」
近づいてその小さな肩を掴んで軽く揺らすと
「ま…魔莉乃、ちゃ、ん……」
瞳に光を取り戻し私の名前を呼んだ。
弱々しい声を発したあと
媛乃は静かに私の腕に倒れ込み
人形のように動かなくなり
目を閉じた。