深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~


咄嗟に意識を失った媛乃を腕で抱きとめる。


無邪気な顔に先程までの狂笑は繋がらない。


次の瞬間
私の周りで不思議な事が起こった。


血だるまになって誰が誰か分からないほど
ぐちゃぐちゃになった女子達が


透き通るように消えていったのだ。


血の匂いも、生首も、ばらばらの四肢も。


夢のように消え去った。


呆然と見ていた私の目にはあっという間に


ただのいつも通りの教室が映った。


血の跡なんてひとつもないような様子に
目を疑う私だけど


あんなに大声が響き渡ったはずなのに
誰ひとり様子を見に来ない異様さは


昨日の男達が言っていた媛乃が魔女だという事、この村が危機に達しているという事を


信じ始めるのには十分だった。
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