深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
「……なるほど…媛乃が魔女、ねぇ…
お前の言ってることは分かるけど
にわかには信じらんねえな」
強風が吹く中で富寿の澄み渡った声が
私の鼓膜を叩く。
「ほんとなの!!信じて!
私…男達は私が村の未来を決めるとか言ってたけど無理よ!私だけじゃ抱えきれない…」
その日の昼休み。
私は同じクラスの媛乃以外の友達であり
最も信用できる仲間の
未菜、紗来、富寿、奏汰の4人を
屋上へ連れ出し昨日の事から朝の惨劇の
事まで全てを話した。
その後何事も無かったかのように
行われた授業に、
倒れた媛乃が目を覚ました時
何も覚えてなかった事や
媛乃に殺されたのかは定かではないが
ばらばらになって死んだ女子達は
皆の記憶から消え、存在しなかったことに
なっていたりと不思議な事が起こりすぎて
頭がパンク状態だ。
1人で解決するには事が大きすぎて
どうすればいいのかわからない。
「でも…もし男達の言うことがほんとなら
媛乃ちゃんを殺さないと村が、破滅するって
事……だよね?」
紗来が呟くようにぽつりと零した言葉に
私は決断を迫られているのだと悟った。