深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
『深夜零時に幽霊トンネルの中にいると、
トンネルに食べられる』
今まで幾度なく耳にしたこの噂。
あの忌まわしき事件が起こってから
もう10年。
もうあの事件は終わった事だって。
そう思ってた。
でも……
その事件はまだ、これから起こる絶望の幕開けの、序奏の序奏にすぎなかったんだ…。
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「っえ…零時って…」
莉香が掠れ声で
呟いた。
「ほ、本気なの?」
信じられない……恢斗の脳みそはどうなっているのか本当に気になってしまった。
少なくとも私の構造とは180°違う。
私の問いに、恢斗は
淡々と答える。
「ええ、もちろん。私は幽霊トンネルの噂が本当なのか確かめたいのです。」