深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
「智弘!?」
柚姫が声を上げ智弘の制服の裾を
ぎゅっと掴む。
「……ただし」
恢斗を真っ直ぐ見て智弘は続けた。
「零時10分前になったらトンネルから出る。それが条件だ。」
その言葉を聞いた瞬間、
恢斗は明らかに不愉快そうに口を尖らせた。
「…なんですか、それ。それじゃあ肝心な
『零時にトンネルの中にいるとトンネルに食
べられる』という噂が本当かどうか分かりませんよ!」
智弘はいったいどういうつもりなんだろう。
ただでさえこんな噂がたっている中で
馬鹿なことを考えてるとしか思えない
恢斗の提案にのるなんて!