深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~



この際だから認める。私は幽霊トンネルに興味はある。


……けど絶対に行きたくない!


「そんなにトンネルに食べられるのか知りたいなら、お前1人で行くことだな。」


「むぅ…!」


そう聞くと恢斗は
暫くうんうんと唸っていた。


いくら恢斗でも、深夜零時に
たった1人でトンネルを彷徨うのは
迷うらしい。


「ね、ねぇ…わざわざ零時10分前だなんて条件つけてまで行く、なんて言わなくても…」


莉香に聞かれると
智弘は頭をぽりぽりかきながら
笑って答える。


「いや…俺と恢斗、小学校の頃からの友達なんだ。こいつなんだかんだいい奴だから、頼みくらい聞こうかと思って。」


「なにも起こらなかったら諦めるだろうし」と、にこやかに笑う智弘。


< 30 / 318 >

この作品をシェア

pagetop