深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
眠たげに辺りをきょろきょろと見回し、
時には近くにいる同僚と会話を交わして
いる警察官。
紺色の色褪せた警察服を来ている
警察官の数は5人だ。
5人と聞くと何処と無く少なく感じるが
それは違う。
トンネルの正面を塞ぐのは5人で十分だ。
これだけでもうトンネルを真正面から入るのは不可能となる。
こんななかで…
恢斗は一体どうやって中に入るつもりなんだろう?
ちらっと横目に恢斗を
見つめると
恢斗はやっぱりいつになく不気味な笑みをうかべていた。
「……簡単ですよ」
みんなが首を傾げる。
その視線は恢斗に一直線に注がれていた。
そんな中…
「まあ見ていてください」
なんてかっこつけたようなセリフを吐き
「えっ、ちょっ、恢斗!?」
小声で呼び止める私達を無視して、
恢斗は1人茂みから飛び出し、
数メートル先のトンネルの前…
つまりあの警察官の元へ
走っていってしまったのだ。
「……!?」
さすがにこれには皆も
無言で驚くしかなかった。
ちょ…なに考えてんの!?