深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~




それを無言で見つめ、それに続いて歩き出す……。


「怖いよぅ……」


呟く柚姫に莉香が笑いながら答える。


「柚姫、だいじょぶだから。すぐ行ってすぐ帰ってくるだけよ」


「…そういう莉香も怖いんでしょ?」


強がってる莉香が可愛くて
思わず声をかけた。


図星だったのか一気に莉香の顔が
真っ赤に染まる。


「う、うるさいわね!別に怖くないわよ!」


「ふふっ莉香ちゃん可愛いね」


「澪夜…!あんたっ」


「あはははっ」


首筋を伝う冷や汗と
なんとも言えない不吉感を打ち消すため
他愛のない明るい会話を繰り出しながら


ビニールテープをまたぎ、暗いトンネルへと……。


……っ


大丈夫、大丈夫。


情けないほど震える体をなだめる。


怖くなんてない。だってなにも起こらないはずだから。


これはただの肝試しみたいなものだ。


大丈夫、大丈夫。


いつも一緒にいる、大好きな仲間がいる。


なにかが、起こるなんてこと…




ありえない………

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