深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~

「…なんてね、冗談ですよ。さぁ、
行きましょう。まだまだ長そうですよ」


再び恢斗は歩き出す。


皆も釣られて足を動かした。


…誰も、なにも言わなかった。


ううん。言えなかったんだろうな。


これが恐怖。


皆そんなわけないって思ってるのに
否定出来ないんだから……。








「……足音が響きますね」


「……え?」


またしても
恢斗がふと発した言葉に思わず聞き返す私。


柚姫も口を開いた。


「あ…ほんとだ。足音が響く……こんな響いてたっけ?」



恢斗だけならまだしも柚姫まで……


今する話じゃないような気がするけど
一応耳を澄ましてみる。

















コツ……コツ……コツ……コツ……



















あ、ほんとだ。


一定のリズムを刻んで聞こえてくる足音。


こんな響くものなんだ……


ほんとに大きく響いたものだから驚いて
恢斗に思わず声をかけた。


「へぇ~ほんとだ!なんか面白……」








「……静かに…!」


< 47 / 318 >

この作品をシェア

pagetop