one’s life~吉木野乃花の人生、全四話~
「てん、こう…?」


「知らなかったの?」


みんなの表情がくもる。


「どこに?」


「それは教えてくれなかったよ」


申し訳なさそうに高史くんが苦笑いをする。


「…ねえ、野乃花。私たちが居るんだからね。もう野乃花は一人になんかなれないんだからね」


そう言ったのは美奈子ちゃんだった。



夕食の時間になり、「じゃあ、また」とみんな帰って行った。


点滴をしているせいか、精神的なもののせいか、食事は一口も食べることができなかった。



それから三日ほど学校を休んで、週明けから通学を始めた。


相変わらずご飯はうまく喉を通らないけど、それでも空っぽにならずに生きることができたのは、ママと友だちと呼べる存在があったからなのだと思う。
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