見えない・・心
7☆☆心の中

···理人

理人・・・

あんな風に帰ってしまった榎音・・

だけど・・俺も榎音も
研修や試験と卒論に追われて
会えずにいた。

会いたい気持ちはあった。
たが・・
榎音の邪魔は、したくない
それだけ・・
我慢に我慢を重ていた。

その間に、自分の卒論を完成させ
提出した。
教員採用試験には合格した。
学校も決まり、高校で国語を教える
後は、卒論の結果を待つだけ。

でも‥‥あれから・・・

榎音に、ラインやメールをしても
中々戻ってこなかったり
既読にならなかったりする。

『榎音、頑張ってる?
終わったら、連絡して
今までも、ずっとまったんだから
このくらい我慢できるけど
本当に・・待ってるから。』
と、送っていた。

いよいよ明日、
大学の卒業の日というときに
やっと既読になり‥‥

榎音から・・・
『全て終わり無事に
卒業を迎えられました。
明後日、時間を頂いて
良いですか?』
と、来た。

硬い文章が、気になりつつ
久々に会えることに
嬉しさの方が増していて
『大丈夫だよ。
明後日ね。
明日は、卒業を御祝いして。
時間と場所は、また連絡して。』
と、入れた。

榎音からは、返事はなかったが
会えることに気持ちは、
浮き立っていた。
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