あずゆづ。



「捕まえた……!!」


ガシッと、後ろから手をつかまれた。


「ふあっ!?」

「おおっ!?」


後ろからタックルするように来たゆづくんを、無防備な私が止めるなんてことできるはずなくて。

そのままゆづくんごと前に倒れる形になってしまった。


「―――い…ったたぁ……」

「……おい」

「……へ…?」


傷む頭を押さえながら、片目を開けると。

目の前には、私に乗っかっているゆづくんがいた。


「……!!!」


つつつつ、掴まってしまった……。



かああっと、顔が、全身が熱くなる。

ど、どういう状況ですかこれは……っ!!!!



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