過保護な騎士団長の絶対愛
「父上、お呼びですか? ララが参りました」

「入れ」

 国王の私室にふさわしく、彫刻の施された大きな扉が兵士によって開かれる。そして、ララに頭を垂れて外に出ると扉を閉めた。

 キングサイズの大きなベッド。そして、いつでも酒が煽れるように高価なゴブレットが収められている棚がある。中央の木製テーブルには銀の器の中に果物がいくつか入っていた。公務作業をするための長机の前で、悠然と腰を掛けているモリスがララに気づいて視線を向けた。

「ごきげんよう、父上」

「ご、ごきげ……ララ、いったどうしたというのだ?」

 コルビスの城では、男勝りの姫君として有名だった娘の口から「ごきげんよう」などという挨拶が飛び出して、モリスはぱちぱちと目を瞬かせた。

「コルビスの王女として、少し女性らしく振舞おうと努めてるだけです」

「ほぅ、それは誰のためだ?」

 茶かすようなモリスの口調に、ララは思わずムキになってしまいそうになるが、その手に乗ってはいけない、と平静を装った。

「ユリウスであろう? 銃弾にも屈しない強運の男」

 そう言って、モリスは言葉の出ないララを見てクックと笑う。
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