過保護な騎士団長の絶対愛
「ユリウス、私……あなたのものになるの?」

「そうです。今からあなたは、私のものになる。他の誰のものでもない……」

 そういって、ユリウスは素肌を晒したララの前で、すべての衣服を脱ぎ捨てた。

「あ……」

 ユリウスの裸体を見て、ララは思わず声を漏らした。

 鍛え抜かれ、均衡の取れた身体には洗練されたコルビスの軍になるべく鍛錬した無数の傷跡があった。そして右腕にようやく癒えてきたような深い切り傷。

「これは……もしかして」

 そっとララが手を伸ばして指先で触れる。すると、びくりとユリウスの身体が跳ねた。

「ご、ごめんなさい。まだ痛いのね? これは、あの舞踏会の夜の時のものでしょう?」

「こんな古傷、たいしたことはない。あなたを守れたという勲章のようなものです」

 ユリウスがすっと目を細めて笑う。

「それにしてもあの時は、レオンにあなたが恋でもしたらどうしようかと思いました」

「ふふ、私もレオンがあなたでなかったら、きっと頭を悩ませていたでしょうね。けれど、レオンはユリウス本人だったというのに、レオンよりもあなたの方が好き」

「ララ……」

 その甘い声で名前を呼ばれて口づけを落とされる。すると、ユリウスの手が腰にかかり、身を包んでいた最後の肌着を破り捨てるような勢いで一気に剥ぎ取った。
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