過保護な騎士団長の絶対愛
仮面舞踏会では、その場だけを楽しむ目的もあるため、本名を名乗る必要もない。しかしララの場合、本当の名前を名乗ってしまうとコルビスの王女であることがわかってしまう恐れがある。
「アメリア……です」
咄嗟に思いついた名前を口にすると、男は愛想よくにこりと笑った。
「私と一曲お願いできますか?」
男がすっとララの前に手を出して、ダンスを申し込む。ララはその手に自分の手を軽く乗せて了承のお辞儀をする。
ダンス、実はあんまり得意じゃないんだけどな――。
そう思いながら、ララは手を引かれながら大広間へ進んだ。
男女がペアになって、優雅な音楽に合わせて踊っている。
「曲の途中からでも大丈夫ですか?」
「えぇ」
ララが男の肩にそっと手をかけると、彼の大きな手がララの細い腰を引き寄せた。もう一方の手で、ララの手を握ると、互いに身体を揺らし始める。
――ララ様、ステップが少し遅いようですよ。
――もっと、落ち着いてステップを踏んでみましょう。
踊り始めると、ユリウスからダンスを習っていた時のことを思い出す。何度もユリウスの足を踏んで困らせたが、ユリウスは一度もそれについて咎められたことはなかった。
「あ……ご、ごめんなさい」
余計なことを考えていたせいか、ララはステップを踏み外してしまった。すると、今まで笑っていた男が、仮面の上からでもわかるような不快な表情に変わり、呆れたように首を左右に振った。
「アメリア……です」
咄嗟に思いついた名前を口にすると、男は愛想よくにこりと笑った。
「私と一曲お願いできますか?」
男がすっとララの前に手を出して、ダンスを申し込む。ララはその手に自分の手を軽く乗せて了承のお辞儀をする。
ダンス、実はあんまり得意じゃないんだけどな――。
そう思いながら、ララは手を引かれながら大広間へ進んだ。
男女がペアになって、優雅な音楽に合わせて踊っている。
「曲の途中からでも大丈夫ですか?」
「えぇ」
ララが男の肩にそっと手をかけると、彼の大きな手がララの細い腰を引き寄せた。もう一方の手で、ララの手を握ると、互いに身体を揺らし始める。
――ララ様、ステップが少し遅いようですよ。
――もっと、落ち着いてステップを踏んでみましょう。
踊り始めると、ユリウスからダンスを習っていた時のことを思い出す。何度もユリウスの足を踏んで困らせたが、ユリウスは一度もそれについて咎められたことはなかった。
「あ……ご、ごめんなさい」
余計なことを考えていたせいか、ララはステップを踏み外してしまった。すると、今まで笑っていた男が、仮面の上からでもわかるような不快な表情に変わり、呆れたように首を左右に振った。