王太子殿下は無垢な令嬢を甘く奪う
「可愛らしいお嬢さんね、ウィリアム」
王妃が国王に向かって、ねえ?と愛らしく微笑んだ。
「お前が頑なに、大公爵令嬢との婚約を先延ばしにしていた理由がわかったよ」
「国王の面目を潰しかねない愚行、お許しください。しかし、私の成人最初の建言は、彼女との婚約だと決めておりましたので」
ウィルが言うことに、マリーはときめきを抑えられない。
ずっと前から想ってくれていたウィルは、エルノアとの婚約に同意しなかっただけでなく、それがマリーとの未来を最初に伝えるためだったと知ると、愛しさで胸はあっという間に膨らんだ。
「何年も通いつめるほど、心を預けられる女性なのなら、反対などしないさ」
「え?」と声を上げたのは、ウィルとマリーのふたりだった。
「まさか、ご存知だったのですか?」
「忠実な家臣を持っていると、安心して公務に集中できるな」
ふたりともがハッと気づいたのは、ミケルの顔だ。
「あいつめ……」と呟いたウィルの横顔をちらりと盗み見ると、バツの悪そうなサファイアの瞳と目が合った。
それだけで当然に高鳴る胸に、頬がぽっと熱を持った。
王妃が国王に向かって、ねえ?と愛らしく微笑んだ。
「お前が頑なに、大公爵令嬢との婚約を先延ばしにしていた理由がわかったよ」
「国王の面目を潰しかねない愚行、お許しください。しかし、私の成人最初の建言は、彼女との婚約だと決めておりましたので」
ウィルが言うことに、マリーはときめきを抑えられない。
ずっと前から想ってくれていたウィルは、エルノアとの婚約に同意しなかっただけでなく、それがマリーとの未来を最初に伝えるためだったと知ると、愛しさで胸はあっという間に膨らんだ。
「何年も通いつめるほど、心を預けられる女性なのなら、反対などしないさ」
「え?」と声を上げたのは、ウィルとマリーのふたりだった。
「まさか、ご存知だったのですか?」
「忠実な家臣を持っていると、安心して公務に集中できるな」
ふたりともがハッと気づいたのは、ミケルの顔だ。
「あいつめ……」と呟いたウィルの横顔をちらりと盗み見ると、バツの悪そうなサファイアの瞳と目が合った。
それだけで当然に高鳴る胸に、頬がぽっと熱を持った。