君のために未来を見よう〜教王様の恩返し〜
「おはよう、フィー」

背後から突然声をかけられ、反射的に後ろを振り返る。
「アルベール様! おはようございます」

気のせいだろうか。心なしかアルベールの表情が固い気がする。

「久しぶりだね。最近、あまりここに来てなかっただろう? ずっと会いたかったんだ」
「え!?……あ、あの、ちょっとバタバタしていまして……」

ストレートな一言に動揺してしまう。
アルベールとは、レイと彼が一戦を交えた日以来だった。

「あの時は、すみ……」
「教王様はまだお怒りかな!?」
普段の優雅な口調とは違って、焦燥感がにじみ出ている。彼の口から出る言葉は、フィーが予想もしていないものだった。
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