長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
今日はカプレーゼとビーフシチューだ。
ワインも買ってきたし、パンも用意してある。
悠斗さんの所にもしっかり圧力鍋があったので、シチューはそれで時短で煮込むことにした。
短時間でもお肉も柔らかく煮込めるので圧力鍋は便利だ。
シチューの付け合せにと私はマッシュポテトも作ることにする。
そうして調理から一時間ほどでご飯は完成した。
テーブルに並べてふたりとも座って食べ始める。
「いただきます」
食べながら、色んな話をする。
仕事の話、今季のドラマ、好きなアニメや本。
そうして食べ終わる頃に、明日のことについて話す。
「明日はなにをしようか?」
「今日色々買いましたし、明日はゆっくりしても良いんじゃないですか?」
私の返事にうーんと考え始める悠斗さん。
「梨乃が大丈夫なら、僕は梨乃と行きたいところがあるんだよね。暑いから大変かもしれないけど」
そんな話し方の悠斗さんに小首を傾げて訪ねた。
「暑くて大変なのは時期的にどうしようもないですよ。それで、どこに行きたいんですか?」
聞いた私に、答えるように指さす先はテレビ。
そこに映るのは有名なテーマパークだった。
「ここに行きたいんですか?今の時期、お休みですから暑くて混んでますよ?」
私は思わず言った。
二年ほど前、就活も終わった私と麻里花は双子を連れて真夏のこのテーマパークに行ったのだ。
正直暑くてしんどかった記憶しかない。
なので、私の顔は少し憂鬱だっただろう。
悠斗さんはそれを見て、ちょっと残念そうな顔をした。