長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
翌日、四時過ぎには準備をして家を出る。
今日は悩んだのだが、車ではなく電車で行こうという話になった。
有名なテーマパークでも大人向けで、お酒も飲める方のパークに行くことに決めたからだ。
昨夜、リビングでふたりでパソコンを覗き込んで見ているうちに私の一言で決まったものだった。
「こっちの昔からあるパークは家族、友人と行ってるんですけど。こっちのパークはまだ行ったことがないんですよ」
それに驚いた顔をして振り向いた悠斗さんに、私がビックリしていると悠斗さんは言った。
「麻里花が行ったって聞いてたから、てっきり梨乃ちゃんと行ったと思ってた」
その言葉に、あぁと思い至って返事をする。
「去年でしょう?それは麻里花と専務が一緒に行ったんですよ」
私の返事に、なるほどという顔をして悠斗さんはニッコリ微笑んで言った。
「じゃあ、梨乃も僕とこっちのパーク行きましょう!」
なにを思ったかは定かではないが、悠斗さんが嬉しそうだし、私もそっちのパークは気になってたから意義もない。
うなずいて答えたのだった。
そうして夕方から訪れたテーマパークは帰る人は家族連れ、これから入るのはカップルや友人同士などのある程度の大人達であった。
ここに来る前にコンビニで発券してきたのでゲートをすんなり通って入園する。
子連れで行っていたので、いかにスムーズにこなすかを重視していたためこの方法を提案すると悠斗さんも便利で楽でいいねとの事だった。
そうして入ったパークはやはりまだ少し暑い。
しかし、日中よりはマシだしここは海沿いで風が心地よく吹いているから過ごしやすい。