長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
そうして、入ったパークで待ち時間の少ないものと人気のものを見て、人気ので乗りたかったものの予約券を取ったあとは待ち時間の少ないものから乗って行った。
テーマパークは二年ぶりだし、ここは非日常空間だ。
だんだんテンションが上がってきた。
「悠斗さん!次はあれに乗ろう!」
私が指したのはジェットコースター。
悠斗さんもなんでも乗れるとのことで色々乗ってきた。
このコースターは縦にも横にも一回転する。
なかなかスリリングで面白そうだ。
今の時間、運良く空いていたのでサッと乗れそうだ。
悠斗さんを引っ張って並ぶ列に着いた。
「梨乃、楽しい?」
「うん、楽しい!」
私はくったくなく笑って返事をした。
悠斗さんはそんな私を愛おしげに見つめて髪を撫でたあとまたしっかり手を繋いだのだった。
待ち時間十五分で無事コースターに乗ってきゃっきゃと叫んできた。
「あー、楽しかった!悠斗さん、人気のやつの予約券の時間までもう少しあるから乗り場の近くまで行ってちょっと休憩しよ!」
どこまでも元気な私に、悠斗さんはクスッと笑いながら返事をした。
「そうしようか。すこし喉も渇いたしね」
ニコニコの悠斗さんに私は一緒に歩きつつ聞く。
「なんか、すっごい笑ってるけど。なにかあった?」
分からず聞いた私に、悠斗さんはニコニコとしたまま言う。
「昨夜、提案した時は最初乗り気じゃなかったのに。今すごく楽しそうだから」
それに、頬を赤らめたのは私だ。
「だって、ここのパーク好きなんだもの。来たら楽しくなっちゃうよ」
そんな私に微笑んで、今度は悠斗さんが私の手を引いて歩き出した。