恋する病棟、24時
「俺は君のことが好きだから、だから怪我をさせたくないだけ」
「っ……」
それはちょっと、過保護過ぎるような……
しかし熱い視線をこちらに向けてくる彼の前では無力で、私は赤い顔のままゆっくりと縦に頷いた。
すると彼は不意に顔を近付けてくる。
「顔も赤い、熱があるの?」
「え、や……」
彼の大きな手が私の頰に触れる。氷川先生の手は凄く冷たくて、それなのに私の中の体温の上昇は止まることは知らなかった。
この人、分かっててこういうことやってるの? 私は彼の行動に悶えながらも何とか口を開く。
「こ、これは氷川先生が近いからで……」
「俺が?」
じゃあ、と彼は更に顔を近付けてコツンと額を合わせる。
「もっと近付いたら、どうなるんですか?」
至近距離で目が合う。少し動いたら唇が触れてしまいそうで。
彼の冷めた瞳から、目が離せなくなる。
「し、死んじゃいます」
病院でなんて言葉を口にしているんだ、私は。それでもこれ以上氷川先生に触れられると本当に心拍数が上がり、呼吸困難に陥りそうだった。
そう言われた彼はぱちくりと瞬きをして、そして色気を含んだ声でそっと耳元で囁いた。