恋する病棟、24時




今までの暗雲が一気に消え去るように私の心に日差しがさした。松来さんは「今日はこれだけだからな!」と大声を出すと宣言通りそれから残りは食べてくれなかったが、こうして一口食べただけでも一歩前進だろう。
これも今までめげずに声を掛けていたお陰かもしれない。

良かった、漸く仕事で芽が出た気がする。







とはいっても……


「(仕事が良くなるとプライペートが駄目になる……)」


やはり種崎先生のことが頭から離れないのだ。あれから今日はずっと二人でいるところを見ていたから一日中ソワソワしてしまった。
ここまでソワソワしてしまうのならもういっそのこと本人に問い質したほうが早いのでは。

真夜や貴美子たちがいなくなったのを見計らうと私はそっと氷川先生の元に足を運んだ。


「あ、あの」

「はい? どうかしました?」

「その、今日ってこの後用事ありますか?」


わっ、LINEで聞いてしまえばよかった。いつも帰り送ってもらっている身で何を聞いているんだ。
しかし彼の返事で本当に直接聞くんじゃなかったと反省することになった。


「今日は、はい……種崎先生と食事が」

「え」


聞いた瞬間、頭が真っ白になる。

「それで一花も」

「そ、うですか。分かりました! では私はこれで!」




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