恋する病棟、24時
顔を上げた彼を見て私はぐいっと地面に着くんじゃないかと思うぐらいに頭を下げた。
「すみません! 私勘違いしてました!」
「え?」
「氷川先生と種崎先生のことです!」
先程種崎先生本人からその真相を告げられて、私は今までの行動を全て反省したのだった。
「ま、まさか二人がご兄弟だったなんて。全然気が付きませんでした」
「……まぁ、親の再婚なので顔も似てないし、仕事場では苗字呼び心掛けてますから分からないのも当然かと」
君がそんなに反省することじゃないです、と彼は私のことをフォローしてくれたけれど、種崎先生との関係を気にするばかりに氷川先生のことを避けてしまったり変な態度を取ってしまったことは彼を傷付けてしまったはずだ。
そのことを猛反省しているところ、種崎先生が「司も呼ぼっか」と連絡を入れてくれた。
「今日の食事、私も含まれていたんですね……」
「まぁ、はい。言うのが遅くなってしまってすみません。ただ君は驚くかと思って」
「驚きました! 凄く! けどそれ以上に勘違いしていたことが申し訳なくて」
「勘違い?」
周りに人はいなかった。だから私は気にせずに言葉に出来たのかもしれない。
「塩野先生に氷川先生と種崎先生が怪しいと言われて、でもそのことに関係なく二人のことが気になって、少し仲を疑ってしまったんです」
「……」
「ごめんなさい、私……あんなにも氷川先生に」