恋する病棟、24時




そこまで言いかけてやめてしまう。自分で大切にされているとかを言うのは恥ずかしいと思ってしまったからだ。
とにかく氷川先生は種崎先生に私のことを紹介しようとしていた。それ自体は凄く嬉しいことなのに。

なのに、こんなに馬鹿みたいに嫉妬してしまったのが恥ずかしい。


「不安にさせていたんですね。すみません」

「っ……氷川先生が謝ることじゃ」

「さっき知穂からの連絡で『今日はもういいから彼女の誤解を解け』と言われて……」

「……」

「俺が一番大事なのは一花だけだから」


ね?、と微笑まれて私はコクリと頷いた。
あぁ、もう氷川先生がイケメンだとか知的でクールだとか関係ない。

氷川司という人間が好きだ。


「取り敢えず塩野は後で締めておくとして、ところで」

「はい?」


返事と同時に顔を上げると彼が少し目の当たりを赤く染めて明後日の方向を見つめていた。


「それは嫉妬してくれたってことでいいんですか?」

「へ!?」

「どうなの?」


どうなのって、そんなのもう言わなくても分かっているのでは!?
不用意に顔を近付けてくる彼にふるふると首を振った。





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