BAD & BAD【Ⅰ】
いきなり声を荒げて、目を丸くして。
驚くところあった?
「お、おまっ、お前の親って……」
「この2人だよ」
「っ!?」
私は、写真の真ん中に写っている、高校生の頃の両親を指差した。
そしたら、たかやんはさらに目ん玉を丸くした。
私の両親は、真修の父親である小泉パパと同じく、神雷の先代だ。
しかも、ただの先代ではない。
お母さんもお父さんも“神雷”という組織を作った第一人者。
つまり、神雷の初代。
それだけではない。
初代は総長が2人いた。いわゆる、ツートップ。
要するに、
私の両親は、今もなお当時残した伝説が語り継がれている、最強と謳われた初代W総長なのだ。
「皆には内緒ね?皆にバレたら、私の正体もバレちゃう可能性あるし」
「あ、あぁ、い、言わねぇけど……。初代総長がお前みたいな奴の親だったことに、まじで驚いた」
「もしかして、私、けなされてる?」
「若干な」
「ひどっ」