BAD & BAD【Ⅰ】
洋館に入った私と副総長と、調理室から出てきた桃太郎は、ホールには誰もいなかったので遊戯室に行ってみた。
遊戯室では、真修と弘也がポーカーをやっていた。
「これでどうでしょうっ!」
「ふっ、あまいな」
強気な真修のスリーカードに対して、ドヤ顔の弘也はストレートフラッシュ。
勝負あったね。弘也の圧勝じゃん。
「あー!また負けた……」
「僕に勝とうなんざ、百万年早い!」
真修は一体何回負けたんだろう。
弘也の態度をあそこまででかくするなんて。
真修弱すぎでしょ。
私は、この部屋の隅でうずくまってる数人の下っ端の姿を発見して、現状を汲み取った。
いや、真修だけのせいじゃないな。
あいつらも弘也に負けたのか。
だから、2人だけでポーカーをしていたんだ。
「ポーカーやってんの?俺達も混ぜろよ」
「桃太郎くん、ルールわかりまちゅか?」
「子ども扱いすんな!!」
「子どもじゃなくて、赤ん坊扱いだよ~」
「なおさら悪いわ!!」