BAD & BAD【Ⅰ】
真修なんか、もはや真顔。
お遊びのポーカーごときで、よくそこまで本気になれるよね。
素晴らしいよ。
「ちなみに幸珀は?」
私は、弘也の上から目線な表情が気に食わなくて、唇を尖らせた。
「偉そうにしてていいの?」
「え?」
「はい、ファイブカード。僕の勝ちだね」
「えええええ!?」
弘也、耳元でうるさい。
黙れ。
「ジョーカーが入ってたなんて聞いてない!!」
「僕も聞いてないよ」
弘也の文句に、即答で返す。
副総長が内緒で入れてたみたいだね。