BAD & BAD【Ⅰ】
「ファイブカードなんて初めて見たぜ」
「幸珀、運強いね」
桃太郎と真修が目を丸くして、私の手札をガン見している。
「ずるいずるいずるいー!」
わがままな弘也が鬱陶しくて視線を天井に逸らすと、遊戯室にもシャンデリアがあったことに気がついた。
ホールのよりも小さめだけど、やっぱり豪華だな。
「ねぇ、そういえば、ここの電気代とか水道代とか、そういうのってどうなってんの?」
私は、誰に対してでもなくそう尋ねてみた。
月謝みたいな形で、神雷メンバーが払ってるの?
お金かかるなら、私さっさとやめるよ?
その分のお金は、好きなものにつぎ込みたいし。
「……どう、なってるんだろう」
「誰か知ってるか?」
「さあ?そんな話、一度も聞いたことないな~」
え?