好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】
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「さあて。真紅と黎はどうやって紅亜様に許しをもらうのかなぁー」
「傍観者決め込んでるだろ、お前」
「むしろ近い将来、俺が白をもらうのの後学の為に――」
「紅緒様に殺されるぞ、お前。少しは口を慎――
言いながら、白桜の右手がドアノブを廻した。そして固まった。
「――そう、じゃあ真紅と黎は結婚を前提に付き合っているわけね。――許すわけあるかぽっと出のガキ! わたくしの姪っ子に手を出したら黄泉路を歩かす!」
「紅緒! 真紅ちゃんは本当に黎くんのことがすきなのよ。私たちがとやかく言うことはないわ」
「姉様の審査が甘すぎるのです! 大事な娘を掻っ攫っていく野郎よ⁉ 真紅の為なら神龍退治くらい出来る奴じゃないと認めないわ!」
「だから何で母親の私より紅緒の基準のが厳しいの⁉」