もう一度、名前を呼んで2
*藍那*
ギャハハハ…という笑い声で意識が浮上した。
結構深く寝てたな…
体はまだぐったりと重たいけど,頭はスッキリした。
「あれ,起きたの?早かったね」
「僚…?」
「あれ見て?超面白いよ」
僚がとっても面白そうに笑っている。なにがあるの?あの笑い声と関係ある?
「え…あれ悠唏?」
「そう。珍しいよね,あんなにはしゃいでるの」
波打ち際で走り回って騒いでいるのはなんと悠唏だ。え?ほんとに悠唏?いやでもあの金髪は悠唏だよね…え?なにあれ
「ほんっと面白いんだけど!悠唏ってああいうの苦手なのかな」
「いっつも飄々としてるくせにな~」
「龍毅の言う通りだぜ。かっこつけの悠唏どこ行ったんだよ」
「藍那が寝てると思って油断してんじゃねえの」
僚と一緒に龍毅や舜くんも面白そうに眺めている。
「レアだね,写真とっとこ!」
「それぜってー怒られるぜ」
「いいよ別に。面白いから」
「僚,その写真あたしもほしい」
「後で送るね」
悠唏が叫びながら砂浜を爆走する姿を見るときが来るなんて考えたこともなかった。
可愛いとこあるじゃん…こんなこと言ったら機嫌悪くなりそうだけど!
「寝起きですぐあんな目に合うなんて悠唏も可哀相だね」
「悠唏って幹部以外とも仲良く出来たんだね」
「あいつさ,やる気ねえくせにカリスマなんだよなぁ」
「悠唏ってなんかカッコイイんだよ,カッコつけなのもあるけど,カッコつけてねえ時もなんかカッコイイの」
「カッコつけてないときなんてあるの?」
「まあ…藍那が消えたときしかそんな姿見せねえからお前は知らねえやな」
ああ…そうか…
「藍那ちゃんが絡むと途端に凹むからねえ」
「ごめん…」
「ま,無事だからいいんだけどね。あいつ,可愛いとこあるよね」
「可愛いとか言ったら怒りそうだよね」
「確かに!」
僚はそれでも「そんなところが人間味があって良い」と笑っていた。