もう一度、名前を呼んで2


「ギャハハハ!なんでそんくらいで目ぇ回ってんだよ!」
「だ,大丈夫,藍那ちゃん…」
「うわ…意味わかんね…」
「がんばれ藍那ー!スイカは右やでー!」
「左だよ~」
「モモ!嘘つくなや!」
「はははは」

……うえっ

あたしほんとに3回しか回ってないのに目が回った。気持ち悪い…相当疲れてたのかな。自分でもびっくりだ


「右やぞー!」

「right…」

ふらふらと右に歩いていくけど目隠しのおかげで何も見えないし気持ち悪いのが治まってきたかと思ったら真っ暗なのが怖くなってきた。い,いや…まだいけるけど…

「まだまだ先や!ちょっと右や!」

昂太が率先して支持してくれるのは嬉しいけど「まだ先」とか言われると凹みそうになるよ…


「チビーもっとさっさと歩かねえと着かねえぞー」

舜くんの声か…?そんな遠いの?もうやだ…

「もう無理ーー!!!!!」

「は?」


むりー!と叫んでそのまま走った。だって真っ暗なままどんだけ進めばいいかわかんないままスイカ目指すなんて無理!

「ぎゃふっ!」

「うわ!こけたぞ!」


…痛くはないけど……砂浜舐めてちゃダメだね…走れるわけなかった…舜くんじゃあるまいし…


「アイツ起きねえけど」
「助けてやるか~」

ザクザク歩きながら誰かが来ているのは分かった。あ~だめだ,真っ暗だし身動きとりにくい中誰かが近づいて着てんの意外と怖い。龍毅とか悠唏だろうってことは分かってても怖い。

「ううう…」

「おいコラ泣くな」

「たつきぃ~」

来たのは龍毅だった。

「どうしても無理だったら呼べっつたろ」

「ううう…」

タオルもスポンッと取ってくれて,急に明るくなった視界に目を細めた。

「……ぶっさいくなツラ」

「うっさい」


しょうがないじゃん!いやって言ったのにさせたのそっちじゃん!


「さー,仕切り直しだな~」

「次誰がやる~?」

「昂太やれば」

「いやや!モモがいけや!」

「意味わかんないんだけど」


あっちで理流が手を振ってる。ああ…戻っていいんだ…

「そのなっさけねえツラやめとけよ,悠唏が心配すんぞ」

「うん…」


すでに悠唏はあたしをガン見してるから気付いてるだろうけどね…

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