もう一度、名前を呼んで2
僚や理流をはじめとした買い出しメンバーが行っている間,あたしたちはコテージでのんびりしていた。
あたしだけじゃなく舜くんは砂浜を駆け回っていたから疲れたらしいし,悠唏もさっきまで寝てたのにもう休みたいらしい。
「悠唏,海入んなくていいの?」
「いい」
「悠唏はコイツがいるところに居たいんだもんな~」
「へ?」
舜くん?何言ってるんだ。確かに悠唏はいつもあたしのそばにいてくれるけどさ…それは危険から守ってくれるためでしょ
「……さっきは寝てたしな」
あれ。悠唏も否定はしないんだ。うーん…まあいいか!
コテージの床にマットを引いてごろごろ転がった。
「大人しくしろよ,落ち着きねえな…」
「うっさい!」
龍毅はほんとにいやみったらしいよね!なんでそんなふうに言うのかな!
「龍毅も人のこと言えねーと思うけど」
「だな」
「だってよ,龍毅!」
「お前は年々態度がデカくなるよな!」
「昔からだろう」
「そうだっけ?来たばっかりのころはツンツンしてるくらいだったと思うけど」
「おめーは相変わらずチビだよ」
「はあ?黙れよ!」
悠唏と舜くん,龍毅の会話から察するに舜くんと悠唏は龍毅よりも前から鳳狼にいるらしい。
悠唏はまあけいちゃんたちとも昔から知り合いだしわかるとして,舜くんもそんなに小さいころから鳳狼に所属してたんだろうか。
龍毅が中学生の時にここに来るようになったって言ってたから,その前?
「…舜くんっていつから鳳狼にいるの?」
「んー?悠唏とあんま変わんねえよな?中学入ったばっかくらい?」
「たぶんまだ小学生だったんじゃねえかな」
「そーだっけ?」
「俺の12の誕生会んときいたろ」
「………ああ!そんなこともあったな!」
へえ~!
っていうか悠唏ってそんなころから鳳狼に出入りしてたんだ。あたしが留学してすぐからかな?
「なんでそんな小さいうちから暴走族なんかに…」
「なんかって言うなよな!」
はははは,と舜くんは笑いながら教えてくれた。
「俺の兄貴が二人とも鳳狼にいてさ!けっこう仲いい兄弟だったし,兄ちゃんたちのこと好きだったからついて回ってたんだよ。そしたら同い年の悠唏もいるし,病院には僚もいるしで馴染んだんだ。まあ俺が正式に特攻服もらうときには二人とも引退してたけど。そっからずるずる今まで,って感じかな」
「そうなんだ」
僚もそのころからの仲なんだ…長いなあ
「バイク乗るようになったのはいつだったっけな~中2くらいか」
「俺が来た時には倉庫の近くで練習してたぜ」
「あのばかでけーバイクな~懐かしい!」
「瑛佑さん今なにやってんの」
「えーすけ兄ちゃんは車の整備士!」
「奏太さんは?」
「そーた兄ちゃんはなんだっけ?シェフ?かパティシエのどっちか」
「は!?奏太さんそんなことやってんの!」
どうやら舜くんのお兄さんの話らしい。その話をしてる舜くんの顔がキラキラしてて,お兄さんたちのことが大好きなんだなあって言うのが伝わってくる。いいなあ…素敵だ