クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
 街の入り口で馬を預け、私達はアトレゼの街を散策する事にした。

 お昼はリュシオンに教えて貰った魚料理のお店で食べる事にして、それまでは街で一番人通りが盛んな中央通りと呼ばれる、一般市民を客層とした路面店がずらりと並ぶ大きな通りを見て回る。

 大通りには多くの人が行き交い活気に溢れている。
 ホリーの言った通り大きなリボン電話髪を結わくことが流行っているようで、流行に敏感そうなおしゃれな服装の女性の髪は色鮮やかに飾られている。
 私ひとりが目立つ心配はなくなりホッとした。

 通りの店先にはあらゆる品物が並んでいた。
 毎日の食卓に並ぶのであろうパンや果物から、リュシオン達、騎士が出入りするであろう武具の店まで揃っている。

 私は何を見ても楽しくて、落ち着き無く店先を覗いて回った。

 通りの中心辺りで、ホリーが若い女性向けの衣料店を見つけ入りたそうにしたので、リュシオン達には入り口で待ってもらい、ふたりで中を見て回る事にした。

 店の中は、今日私達が身に付けている服と似たようなデザインの、服やリボンなどの装飾品で溢れている。

「これ可愛くないですか? グレーテ様に似合いそうですよ」

 あれこれ物色していたホリーが、小声で言いながら白いレースのリボンを差し出して来る。

「本当。素敵だわ」

 店頭に飾ってある、似た様な素材のレースで出来たブラウスお合わせたら更に素敵だと思う。

 ただ、一般市民向けの服なので私の場合は着用する機会が少ない。
 こうして密かに街に出る時には活躍するけど、今のところそんな機会はあまりないし……。
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