クールな公爵様のゆゆしき恋情 外伝 ~騎士団長の純愛婚~
「レオンハルト様とエステル様が、お忍びで来る前の事前調査だったそうですよ」
「お兄様の? そう……」

 ホリーのくれた情報に頷きながら思った。
 今朝リュシオンが言っていたアトレゼでの特別任務って、お兄様とお義姉様の観光コースの下見だったんではないかと。

 リュシオンは真面目だから、そんな任務だって真剣にやりそうだ。

「それにしても随分フレッドと仲良くなったのね。そんな事まで聞き出して来るなんて」
「フレッドさんはとてもいい人ですよ。話していて楽しいです。だから今度の休みの日に一緒に出かけようと誘ったんですよ」

 ホリーはニコニコと嬉しそうに言う。

「誘った? ホリーから?」

 何という積極性。

「はい。お誘い受けて貰えました」
「凄いわ」

 私達のように婚約している訳ではないのに、既に私達より親密になっている気がする……なんて羨ましい。

「そう言えばフレッドさんが注文したセットの料理に、大きな海老が出てきたんです。グレーテ様が見たらきっと食べたいと言うだろうなって思いました」
「ああ、二種のコースでしょ? リュシオンが頼んでいたわ」
「リュシオン様とフレッドさんは同じ注文だったんですね。美味しそうでしたよね?」
「そうね、リュシオンに分けて貰って食べたけど美味しかったわ」

 少し得意になってそう言うと、ホリーが目を丸くした。

「そんな事したんですか?」
「ええ」

 今思い出しても嬉しくなる。

「グレーテ様とリュシオン様も大分仲良くなりましたよね」
「そう思う?」
「はい!」

 客観的な評価も上々でかなり嬉しい。


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