捨てられた町
その夜。


僕はまた夢を見ていた。


祖父の家にいた時のような懐かしい夢じゃない。


それはごく最近の夢だった。


僕の前には大好きな子がいた。


色白で目が大きくて、まるでお人形さんのような女の子。


僕が校舎裏に呼び出した時、彼女は戸惑った表情を浮かべていたけれど、ちゃんと来てくれた。


放課後の校舎裏には僕と彼女……愛菜、しかいない。
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