捨てられた町
「屋根裏とか、軒下だろ」


カエルが答える。


僕はミミが軒下に隠れていたことを思い出していた。


「軒下! そうかもしれない!!」


カエルの言葉を聞いて傘がパッと笑顔になった。


「だって私、雨の形をしたキラキラ光るものがこの家に入って行くのを見たの。だけど追いかけて行ってもどこにもいなかった。


軒下に隠れてしまったのなら、その謎が解ける!」


傘は興奮気味にそう言い、さっそく家の外へと向かった。
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