捨てられた町
カエルは、祖父の家は隣町から持ってきたと言っていた。


それならカエルだって同じはずなんだ。


この【捨てられた町】に祖父の家もカエルもいるはずがなかったんだ。


カエルは僕に視線を向けて、そして大きく息を吐き出した。


「その通りだ」


「どうしてそんなややこしい事をしたの? この町にだって僕が捨てた物の魂はあるはずなのに」
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