捨てられた町
そう続けようとした言葉を、カエルが左右に首を振って遮った。


「人に奪われ、捨てられた物の魂はこの町には来ない」


そう言いながら、カエルの表情は苦痛にゆがんだ。


まるで自分自身がひどいイジメを受けてきたような、そんな顔。


「それよりも、ネックレスに聞かなきゃいけないことがあるだろ?」


カエルは咳払いをし、気を取り直すようにそう言った。


僕はゆっくりと顔を巡らせてネックレスを見た。
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