捨てられた町
「母親に捨てられる辛さを知った真琴ちゃんは、人よりも愛情に敏感な子になっていました。


誰が誰の事を好きなのか、真琴ちゃんには手に取るようにわかったようです」


ネックレスはそう言い、一旦言葉を切って僕を見た。


僕は思わず背筋を伸ばしてしまう。


「だからある日、気が付いてしまったんです。自分が恋をしているルキさんが、友人の愛菜ちゃんと見ている事に……」


「へ……!?」


ネックレスが真剣な話をしてくれているのに、僕の声は裏返っていた。
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