あの夏の続きを、今


「リサ!リサぁぁぁ……………」


B組の教室に戻ると同時に、堪えていた涙が溢れ出す。


「志帆!?そんなに泣いて、どうしたの!?何があったの!?」


泣きながら床に崩れ落ちる私を優しく抱きしめるリサ。


「っ……ひっく…………本当…………だったんだ…………ぐすっ………彼女が、いるの…………」

「そっか、辛いよね、告白もできないままで終わっちゃうなんて……」


「っ、わあぁぁーーーーーん………」


教室には私とリサ以外にはまだ誰も来ていないのをいいことに、ありったけの悲しみを声とともに吐き出しながらわんわん泣いた。


「急にこんなことになって辛いよね………思いっきり泣いていいんだよ」


リサは優しい声で言って、ハンカチを差し出す。


「ありがとう、リサ………うわあああぁぁぁぁーーーーーーーん…………」


何もできないままハルトを失った悲しみと、リサに優しく包み込んでもらった安堵とが入り混じった涙が、止まることなく溢れ出す。
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